日記を書くコツ

その他

最近すごく印象的だった文章がある。

エッセイストの古賀及子さんという方のとある一文だ。

「日記は1日のことをまるまる書こうとせずに5秒のことを200字かけて書くと書きやすい。」

なるほどたしかにと思った。

日常のちょっとした瞬間をクローズアップして、丁寧に言葉にしてみる。そうすると、200字なんてあっというまに書けてしまう。

さあ日記を書くぞ!と意気揚々と腕まくりをして、ちょっとおしゃれな日記帳なんか買ってみたりして日記を始めると何日も続かないのがオチなのは、日記というものをあまりにも「完璧に」書こうとしてしまっているからなのかもしれない。

真面目である人ほど、日記というと1日のことをまるっと思い出して、事細かに書かなくてはいけないと力んでしまう。そうすると、続かない。

日記を書くのが大変な作業に思えて、億劫になってきて、やがて書かなくなる。

そうなるくらいなら、はじめから何でもかんでも書こうとせずに、日常のほんの些細な一瞬を取り上げて、書いてみよう。

では、その、日常の一瞬ってどんなことか。

例えば、古賀及子さんは朝起きて、息子さんと一緒に朝ごはんの食パンを食べるシーンを書いている。ふだんよく食べる安いジャムではなく、貰い物の美味しいジャムを塗って食べたときに思ったことなんかを気取らず、さらっと書いている。

こういうのでいいんだ。

私は、変に真面目で完璧主義なところがある人間なので、ブログを書こうとすると、始めから終わりまで完璧に書かなきゃ、という気持ちになってしまい、手をつけるのが後回しになり、結局前に進まない、というのが悩みだった。

でも、たまたま読んだ古賀及子さんの一文にはっと気付かされたわけである。

はじめから肩肘張らず力まず、1日の全部を書き残そうとしなくてもいい。その日、とある瞬間、感じたことや見たままの光景を言葉にしてみるだけでいい。

しかも、こうやって意識を変えてみることで、もう一ついいことがある。

それは、毎日の中で見逃しがちな素敵な一瞬、を自分から探しに行くセンサーが働くことだ。

古賀及子さんみたいに、朝ごはんの食パンを食べるときにジャムが美味しかった、とか。そういう小さな幸せを拾いにいく習慣がつく。

このブログでは、自分の日記や読書感想、映画鑑賞記録などを書いていきたいわけだが、それら全部において自分が意識したいのは、はじめから全部完璧に書こうとせず、力まずまずは書いてみよう、ということだ。

おわり。

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